ニュースレター

2017.10.28更新

連載「新しい収益認識基準で変わる契約書」

 

一定の期間にわたり充足される履行義務

 

2017年10月28日初版 弁護士・公認会計士 片山智裕

A4小冊子 9ページ

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「一定の期間にわたり充足される履行義務」 目次と概要

 

1.Step5-② 一定の期間にわたり充足される履行義務

 

Step5「企業が履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する」のサブ・ステップ5-①履行義務の属性の判定により,一つ又は複数の履行義務が一定の期間にわたり充足されると判定した場合,企業は,一定の期間にわたり充足される履行義務のそれぞれについて,当該履行義務の完全な充足に向けての進捗度を測定することにより,収益を一定の期間にわたり認識します(第39項)。

企業は,顧客に移転することを約束した財又はサービスの性質を考慮し,当該財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行(履行義務の充足)を描写するように,適切な進捗度の測定方法を選択,適用しなければなりません(第41項)。

 

2.履行義務の完全な充足に向けての進捗度

 

進捗度を測定する目的

進捗度を測定する目的は,企業が約束した財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行(履行義務の充足)を描写することにあります(第39項)。

進捗度の測定方法はさまざま考えられますが,企業は,その測定方法を自由な裁量により恣意的に選択するのではなく,進捗度を測定する目的に整合する適切な測定方法を選択しなければなりません(BC 159)。

 

単一性の原則

企業は,一定の期間にわたり充足される履行義務のそれぞれについて,単一の進捗度の測定方法を適用しなければなりません(第40項)。

 

一貫適用の原則

企業は,特定の履行義務に選択した進捗度の測定方法を,類似の履行義務及び類似の状況に首尾一貫して適用しなければなりません(第40項)。

 

再測定の原則

企業は,各報告期間末において,一定の期間にわたり充足される履行義務の完全な充足に向けての進捗度を再測定しなければなりません(第40項)。

 

☞企業は,約束した財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行を描写する目的に整合する適切な進捗度の測定方法を選択しなければなりません。企業は,履行義務のそれぞれについて,単一の進捗度の測定方法を適用し,類似の履行義務及び類似の状況に首尾一貫して適用しなければなりません。

 

3.進捗度の測定方法

 

進捗度の測定方法の選択

企業は,顧客に移転することを約束した財又はサービスの性質を考慮し,当該財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行(履行義務の充足)を描写する目的に整合する適切な進捗度の測定方法を選択しなければなりません(第41項)。

 

進捗度の測定方法の適用

a 企業は,進捗度の測定方法を適用するにあたって,企業が顧客に支配を移転しない財又はサービスを進捗度の測定値から除外しなければなりません(第42項)。

特にインプット法では,後に述べるとおり,企業が顧客に支配を移転しない財又はサービスに生じたインプット(コスト)や,財又はサービスの顧客への移転に寄与しないインプット(コスト)を除外しなければなりません(B 19(a))。

b 企業は,進捗度の測定方法を適用するにあたって,企業が履行義務を充足するために顧客に支配を移転する財又はサービスを進捗度の測定値に含めなければなりません(第42項)。

特にアウトプット法では,後に述べるとおり,選択する指標によっては,顧客に支配を移転した財又はサービスの一部を測定しない場合がありますので,企業は,履行義務を充足するために顧客に支配を移転する財又はサービスをすべて反映するアウトプットを指標として選択すべきです(B 15)。

 

進捗度の測定値の見直し

企業は,各報告期間末において,履行義務を完全に充足した時における結果(基準値)の変動を反映するため,進捗度の測定値を見直さなければなりません。進捗度の測定値の変更は,会計上の見積りの変更として会計処理しなければなりません(第43項)。

 

☞企業は,顧客に移転することを約束した財又はサービスの性質を考慮し,適切な進捗度の測定方法を選択します。その適用にあたっては,財又はサービスの顧客への移転に関係・寄与しない活動・事象を進捗度の測定値から除外し,逆に,顧客に支配を移転する財又はサービスを漏れなく進捗度の測定値に含めます。企業は,各報告期間末において,履行義務を完全に充足した時における結果(基準値)を見直し,進捗度の測定値を変更するときは,会計上の見積りの変更として会計処理します。

 

4.アウトプット法

 

アウトプット法

アウトプット法は,現在までに移転した財又はサービスの顧客にとっての価値を直接的に測定し,契約において約束した残りの財又はサービスの顧客にとっての価値との比率に基づいて収益を認識します(B 15)。

「顧客にとっての価値」は,契約における企業の履行の客観的な測定値を指し,個々の財又はサービスの市場価格又は独立販売価格や,財又はサービスに組み込まれたと顧客が認識している価値を評価する必要はありません(BC 163)。

 

指標の例

指標として,例えば,現在までに履行を完了した部分の調査,達成した成果の評価,達成したマイルストーン,経過期間,生産単位数,引渡単位数などがあります(B 15,BC 163)。

 

選択の留意点

アウトプット法は,一般的に,選択する指標が直接的に観察可能でないものもあり,適用に必要な情報が過大なコストをかけずに入手できないためにインプット法を選択する必要がある場合があります(B 17)。

アウトプット法を選択するときは、企業は,事実及び状況を考慮し,選択する指標が,約束した財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行(履行義務の充足)を適切に描写するかどうかに留意します(BC 166)。

● 選択する指標が顧客に支配を移転した財又はサービスの一部を測定しない場合には,企業の履行を忠実に描写しません。例えば,生産単位数又は引渡単位数を指標とするときに,報告期間末において,企業の履行により顧客が支配する仕掛品又は製品が生産されているが,指標の測定値にそれが含まれていない場合には,企業の履行を忠実に描写しません(B 15,BC 165)。

● 選択する指標の単位が一律に顧客にとって同価値でない場合には,企業の履行を忠実に描写しません。例えば,生産単位数又は引渡単位数を指標とするときに,設計と製造の両方を提供する契約で,選択する指標の各項目が一律に同価値でない場合には,企業の履行を忠実に描写しませんが,同価値の標準品目を顧客に個々に移転する長期製造契約では,企業の履行を忠実に描写します(BC 166)。

 

実務上の便法

企業が現在までに完了した企業の履行の顧客にとっての価値に直接対応する金額で顧客から対価を受ける権利を有している場合(例えば,企業が提供したサービスの時間数ごとに固定金額を請求するサービス契約)には,企業は,請求する権利を有している金額で収益を認識することができます(B 16,BC 167)。

 

☞企業は,例えば,達成した成果やマイルストーン,経過期間,生産単位数,引渡単位数など財又はサービスの顧客にとっての客観的な価値を直接的に反映する指標により進捗度を測定する方法(アウトプット法)を選択するときは,必要な情報を入手するコストのほか,選択する指標が,顧客に支配を移転した財又はサービスを漏れなく測定し,かつ,その単位が一律に顧客にとって同価値かなど,約束した財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行(履行義務の充足)を適切に描写するかどうかに留意します。企業は,現在までに完了した企業の履行の顧客にとっての価値に直接対応する金額で顧客から対価を受ける権利を有している場合には,請求する権利を有している金額で収益を認識することができます。

 

5.インプット法

 

インプット法

インプット法は,履行義務の充足に使用されたインプットが,当該履行義務を完全に充足するまでに予想されるインプット合計に占める割合に基づいて収益を認識します(B 18)。

 

指標の例

指標として,例えば,消費した資源,費やした労働時間,発生したコスト,経過期間,機械使用時間などがあります(B 18)。

 

選択の留意点

インプット法は,企業のインプットと財又はサービスの顧客への移転との間に直接的な関係がないため,約束した財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行(履行義務の充足)を忠実に描写しないことが少なくありません(B 19)。他方で,アウトプット法の適用に過大なコストがかかり,インプット法が低コストで合理的な代用数値を提供することもあります(B 17,BC 164)。

そこで,企業は,インプット法の適用にあたって,約束した財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行(履行義務の充足)を適切に描写するよう,適用の留意点に十分に配慮することによって,インプット法を選択することが適切な場合があります。

 

適用の留意点

企業は,インプットのうち,約束した財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行(履行義務の充足)を忠実に描写しないものの影響を除外しなければなりません。

コストに基づくインプット法を使用するにあたって,次のような状況では,進捗度の測定値を修正する必要があります(B 19)。

a 発生したコストが履行義務の充足における企業の進捗度に寄与しない場合

企業は,契約の価格に反映されていない企業の履行における重大な非効率に起因して生じたコスト(例えば,予想外の金額の原材料,労働力又は他の資源の仕損のコスト)を除外しなければならなりません(B 19(a),BC 176~178)。

また,顧客へのサービスの移転を描写しない契約のセットアップ等の管理作業の活動コストを除外しなければなりません(B 51)。

b 発生したコストが履行義務の充足における企業の進捗度に比例しない場合

発生したコストが履行義務の充足における企業の進捗度に比例しない状況では,インプット法を修正し,発生したコストの範囲でのみ収益を認識すべき場合があります(B 19(b))。

例えば,エレベーターの据付けを含むリフォーム工事契約において,現場に納入されたエレベーターを事後に据え付けるケースでは(IE 95),企業が財とサービスの両方を顧客に移転することを約束していますが,顧客が当該履行義務の重要部分である財(エレベーター)に対する支配を,サービス(据付け)に対する支配とは異なる時点で獲得するときは,発生したコストが履行義務の充足における企業の進捗度に比例しません(BC 169)。

本基準は,代表的なケースから,未据付資材の会計処理と呼んで,設例(IE 95)で解説しています。

【インプット法の修正】(未据付資材の会計処理)

企業は,契約開始時に,以下の条件のすべてが満たされると見込んでいる場合は,履行義務の充足に使用される財のコストと同額で収益を認識すべきです(B 19(b))

ⅰ その財は別個のものではない。

ⅱ 顧客が,その財に関連するサービスを受け取るより相当前に,その財に対する支配を獲得すると見込まれる。

ⅲ 移転した財のコストが,履行義務を完全に充足するために予想される総コストに対して重大である。

ⅳ 企業がその財を第三者から調達していて,その財の設計と製造に深く関与していない(しかし,企業は本人として行動している)。

 

☞企業は,例えば,消費した資源,発生したコスト,経過期間など履行義務の充足に使用されたインプットの指標により進捗度を測定する方法(インプット法)を選択するときは,インプットの指標のうち,約束した財又はサービスに対する支配を顧客に移転する企業の履行(履行義務の充足)を忠実に描写しないものの影響を除外することに留意します。コストに基づくインプット法を使用するときは,契約の価格に反映されていない企業の履行の重大な非効率に起因して生じたコストや,顧客にサービスを移転しない契約のセットアップ等の管理作業のコストなど,履行義務の充足における企業の進捗度に寄与しないコストを除外します。また,発生したコストが履行義務の充足における企業の進捗度に比例しない状況では,インプット法を修正し,発生したコストの範囲でのみ収益を認識すべき場合があります。

 

6.合理的な進捗度の測定値

 

進捗度の適用の停止

企業は,履行義務の完全な充足に向けての進捗度を合理的に測定できる場合にのみ,一定の期間にわたり充足される履行義務についての収益を認識しなければなりません。

企業は,適切な進捗度の測定方法を適用するために必要となる信頼性のある情報が不足しており,履行義務の完全な適用に向けての進捗度を合理的に測定できない場合には,一定の期間にわたり充足される履行義務についての収益を認識してはなりません(第44項)。

 

進捗度の特殊な適用

企業は,履行義務を完全に充足した時の結果(基準値)を合理的に測定することができないが,当該履行義務の充足のために発生するコストを最終的に回収すると見込んでいる場合は,当該履行義務を完全に充足した時の結果を合理的に測定できるようになるまで,発生したコストの範囲でのみ収益を認識しなければなりません(第45項)。

 

☞企業は,履行義務の完全な適用に向けての進捗度を合理的に測定できない場合には,収益を認識しません。企業は,履行義務を完全に充足した時の結果(基準値)を合理的に測定することができないが,当該履行義務の充足のために発生するコストを最終的に回収すると見込んでいる場合は,当該履行義務を完全に充足した時の結果を合理的に測定できるようになるまで,発生したコストの範囲でのみ収益を認識します。

 

投稿者: 弁護士 片山 智裕

2017.10.17更新

連載「新しい収益認識基準で変わる契約書」

 

履行義務の属性の判定

 

2017年10月17日初版 弁護士・公認会計士 片山智裕

A4小冊子 10ページ

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「履行義務の属性の判定」 目次と概要

 

1.Step5「企業が履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する」の概要

 

企業は,本基準の適用手順の最後のステップで,約束した財又はサービスを顧客に移転することによって履行義務を充足した時に又は充足するにつれて,収益を認識します(第31項)。

1 履行義務の属性の判定

企業は,まず,ステップ2で識別された履行義務のそれぞれについて,契約開始時に,①一定の期間にわたり充足される履行義務か,又は②一時点で充足される履行義務かを判定します(第32項)。

2 一定の期間にわたり充足される履行義務

企業は,3類型の要件(第35項(a)~(c))のいずれかに該当する場合には,一定の期間にわたり充足する履行義務と判定します(第35項)。

企業は,一定の期間にわたり充足される履行義務について,履行義務の完全な充足に向けての進捗度を測定することにより,一定の期間にわたり収益を認識します(第39項)。

3 一時点で充足される履行義務

企業は,それぞれの履行義務について,一定の期間にわたり充足される履行義務と判定しない場合は,一時点で充足される履行義務と判定します(第38項)。

企業は,一時点で充足される履行義務について,“支配”の要件(第31項~第34項)を直接適用するほか,支配の移転の指標(第38項(a)~(e))を考慮して,顧客が資産に対する支配を獲得する時点を決定し,その時点で収益を認識します(第38項)。

 

☞企業は,識別した履行義務のそれぞれについて,契約開始時に,①一定の期間にわたり充足される履行義務か,又は②一時点で充足される履行義務かを判定し,①は,履行義務の完全な充足に向けての進捗度を測定することにより一定の期間にわたり収益を認識し,②は,顧客が資産に対する支配を獲得する時点を決定し,その時点で収益を認識します。

 

2.Step5-① 履行義務の属性の判定

 

Step5「企業が履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する」では,企業は,顧客が資産に対する“支配”を獲得した時,又は獲得するにつれて収益を認識しますが(支配アプローチ),本基準は,一定の期間にわたり充足される履行義務を3類型に整理して各類型の要件を定めることにより,“支配”の移転時期に関する履行義務の属性の判断枠組みを提供しています。

そこで,企業は,まず,その判断枠組みに従って,ステップ2で識別された履行義務のそれぞれについて,契約開始時に,①一定の期間にわたり充足される履行義務か,又は②一時点で充足される履行義務かを判定します(第32項)。

 

3.支配とは~支配の概念~

 

履行義務の充足

本基準は,企業が“履行義務を充足する”ことを,企業から顧客への“資産の移転”という事象として捉えており,企業から顧客への資産の移転は,顧客が資産に対する“支配”を獲得した時,又は獲得するにつれて生じるという考え方(支配アプローチ)を採用しています。

 

支配アプローチ

支配アプローチとは,顧客が資産に対する支配を獲得した時,又は獲得するにつれて企業が当該資産を顧客に移転し,収益を認識するという考え方をいいます。

本基準は,リスク・経済価値アプローチに代えて支配アプローチを採用しました(BC 118)。

 

資産の概念

資産とは,企業において将来の経済的便益の流入を期待し,かつ,支配ができる資源をいいます。財とサービスの両方とも資産です。サービスも,有体物ではありませんが,たとえ一瞬だけであっても,企業が受け取って使用する時点では資産です(第33項)。

 

支配の概念

資産に対する支配とは,当該資産の使用を指図し,当該資産からの残りの便益のほとんどすべてを獲得する能力を指し,他の企業が資産の使用を指図して資産から便益を得ることを妨げる能力が含まれます(第33項)。この定義に含まれる各要素は,次のとおりです(BC 120)。

a 能力(BC 120(a))

能力とは,一定の行為を能動しようとすれば,現時点でそれが可能であることを意味します。

b 使用の指図(BC 120(b))

使用の指図とは,顧客が当該資産を自らの活動に利用するか,当該資産を他の企業が利用することを認めるか,又は他の企業による当該資産の利用を制限する権利を指します。

c 便益の獲得(BC 120(c))

資産の“便益”とは,概念上,潜在的なキャッシュ・フロー(キャッシュ・インフローの増加又はキャッシュ・アウトフローの減少)をいい,便益を得る方法(利用)として資産の“使用”や“消費”,“処分”,“売却”,“交換”,“担保差入”,“保有”などが例示されています(第33項)。そのような方法(利用)によって,現時点で資産に残存するほとんどすべての便益を得る能力を獲得してはじめて当該資産を支配したことになります。

 

支配の判定

“支配”は抽象的な概念ですので,顧客が“支配”を獲得したかどうかの判定にあたって,具体的な利用行為を想定し,次のような順序で場合分けをして考察することが有用です。

● 消費・処分・売却・交換

まず,顧客が現時点で資産の消費(consume),処分(dispose),売却(sell)又は交換(exchange)ができる場合は,これらの利用行為によって当該資産の用益のほぼ全部を使い切り,又はその資産の価値のほぼ全部に代わるものを得ることで,現時点で当該資産に残存するほとんどすべての便益を獲得しますので,通常,顧客が支配を獲得しています。

ただし,顧客が企業にだけ売却ができる場合は,買戻し契約を考慮します(第34項)。

● 使用・担保差入・保有・他の企業に対する利用の許諾制限

次に,顧客が資産の消費・処分・売却・交換ができず,現時点で使用(use),担保差入(pledge),保有(hold),他の企業に対する利用の許諾・制限ができるにすぎない場合は,これらの利用行為によって当該資産に残存する便益のほとんどすべてを獲得するかどうか(例えば,顧客が当該資産の残存耐用年数にわたって使用や保有を持続することができるかどうか)を判定します。その判定にあたって,買戻し契約があるか否かを考慮し,買戻し契約があるときは,買戻しに関する適用指針(B 64~76)を参照します(第34項)。

 

☞本基準は,企業が“履行義務を充足する”ことを“資産の移転”という事象と捉え,顧客が資産に対する“支配”を獲得した時,又は獲得するにつれて収益を認識するという考え方(支配アプローチ)を採用します。支配は,当該資産の使用を指図し,当該資産からの残りの便益のほとんどすべてを獲得する能力(他の企業が資産の使用を指図して資産から便益を得ることを妨げる能力を含む。)を指し,その判定にあたって,買戻し契約を考慮します。

 

4.履行義務の属性

 

支配アプローチを補完する必要性

“支配”は,比較的単純な財を移転する履行義務に適用する場合は有用ですが,サービスや建設型の契約については,顧客がサービスの支配をいつ獲得するのかを容易に決定できない場合があります(BC 122)。そこで,本基準は,顧客が“支配”を獲得する時期(一定の期間にわたって徐々に獲得するのか,一時点で支配を獲得するのか)に関する履行義務の属性の判定にあたって,直接“支配”の要件を適用するのではなく,代わりに,一定の期間にわたり充足される履行義務を3類型に整理して各類型の要件を定めることにより,支配アプローチを補完する判断枠組みを提供しています(BC 124)。

 

支配アプローチを補完する判断枠組み

企業は,識別された履行義務のそれぞれについて,契約開始時に,以下の3類型のいずれかに該当する場合は,一定の期間にわたり充足される履行義務と判定し(第32項,第35項),いずれにも該当しない場合は,一時点で充足される履行義務と判定します(第38項)。

a 顧客が,企業の履行によって提供される便益を,企業が履行するにつれて同時に受け取って消費する(第35項(a))

b 企業の履行が,資産(例えば,仕掛品)を創出するか又は増価させ,顧客が当該資産の創出又は増価につれてそれを支配する(第35項(b))

c 企業の履行が,企業が他に転用できる資産を創出せず,かつ,企業が現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能な権利を有している(第35項(c))

 

☞企業は,識別された履行義務のそれぞれについて,契約開始時に,3類型のいずれかに該当する場合は,一定の期間にわたり充足される履行義務と判定し,いずれにも該当しない場合には,一時点で充足される履行義務と判定します。

 

5.企業が履行するにつれて提供される便益を顧客が受け取って消費する(第35項(a))

 

要件

顧客が,企業の履行によって提供される便益を,企業が履行するにつれて同時に受け取って消費すること


代替的な判定

この要件を容易に識別できないときは,企業は,代わりに「企業が現在までに完了した作業について,仮に他の企業が顧客に対する残存履行義務を履行することになったとしても作業の大幅なやり直しをする必要がない」と評価する場合は,一定の期間にわたり充足される履行義務と判定します。

 

☞企業は,「顧客が,企業の履行によって提供される便益を,企業が履行するにつれて同時に受け取って消費する」と識別できる場合,あるいは,(容易に識別でないときは)代わりに「企業が現在までに完了した作業について,仮に他の企業が顧客に対する残存履行義務を履行することになったとしても作業の大幅なやり直しをする必要がない」と評価する場合は,一定の期間にわたり充足される履行義務と判定します。

 

6.企業の履行につれて創出又は増価される資産を顧客が支配する(第35項(b))

 

要件

企業の履行が,資産(例えば,仕掛品)を創出するか又は増価させ,顧客が当該資産の創出又は増価につれてそれを支配すること

創出又は増価される資産(仕掛中の資産)は,顧客によって消費されずに残存する資産であり,有形又は無形のいずれの場合もあります(B 5)。それを顧客が支配するかどうかは,“支配”の要件(第31項~第34項)を直接適用して判定します。

 

☞企業は,“支配”の要件(第31項~第34項)を直接適用し,「企業の履行が,資産(例えば,仕掛品)を創出するか又は増価させ,顧客が当該資産の創出又は増価につれてそれを支配する」と評価する場合は,一定の期間にわたり充足される履行義務と判定します。

 

7.企業が現在までに履行した他に転用できない資産に対する支払を受ける権利を有する(第35項(c))

 

要件(次のいずれの要件も満たすこと)

a 企業の履行が,企業が他に転用できる資産を創出しないこと

b 企業が現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能な権利を有していること

 

企業が他に転用できる資産を創出しないこと

企業が資産を他に転用できないとは,企業の履行によって創出される資産を別の用途に振り向けることに①契約上の制限又は②実務上の制約がある場合をいいます(第36項)。

a 契約上の制限

企業が資産の創出若しくは増価の間に当該資産を別の用途に振り向けることが契約で制限されているときは,当該資産は他に転用できません(第36項)。

契約上の制限は,実質的なものでなければなりません(B 7)。

b 実務上の制約

企業が完成した状態の当該資産を別の用途に容易に振り向けることが実務的に制約されているときは,当該資産は他に転用できません(第36項)。

実務上の制約は,企業が資産を別の用途に振り向けるために企業に重大な経済的損失が生じる場合です。重大な経済的損失は,①企業が当該資産を手直しするために重大なコストが生じること(例えば,設計仕様が顧客に特有である)又は②重大な損失を生じる売却しかできないこと(例えば,資産が遠隔地に所在している)により生じることがあります(B 8)。

 

企業が現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能な権利を有していること

企業は,(a)企業が約束した履行を果たさなかったこと以外の理由で契約が顧客又は他の当事者により解約される場合に,(b)契約の存続期間全体を通じて,少なくとも(c)現在までに完了した履行について企業に補償する金額の(d)支払を受ける強制可能な権利を得ていなければなりません(第37項,B 9)。

a 企業が約束した履行を果たさなかったこと以外の理由で契約が顧客又は他の当事者により解約される場合

顧客(又は他の当事者)が企業の契約違反(債務不履行)以外の理由で解約する場合を意味します。

b 契約の存続期間全体を通じて

契約の存続期間中,(顧客により解約が可能な)どの時点で解約しても,常にその時点までに完了した履行に対する支払を受ける権利を有しなければならないことを意味します。

顧客が契約の存続期間中,解約権を全く有しない場合は,常に企業は現在までに完了した履行に対する支払を受ける(保持する=返還しない)権利を有します。報酬全額の前払いと解約不能を組み合わせた100%返金不能の前払も,企業は現在までに完了した履行に対する支払を受ける権利を有します(BC 146)。

c 現在までに完了した履行について企業に補償する金額

企業に補償する金額は,現在までに移転した財又はサービスの販売価格に近似した金額でなければなりません。

財又はサービスの販売価格に近似した金額は,企業が履行義務を充足するために生じるコストに合理的な利益マージンを加算したものをいい,利益マージンは,当該契約又は同様の契約を基準に合理的な水準でなければなりません(B 9,BC 143,144)。

なお,契約で定められた支払条件(支払予定)は,契約が存続する(解約されない)ことを前提とする支払方法(時期・金額)を示しており,契約の解約により返金される可能性がありますので,必ずしも企業が現在までに完了した履行に対する支払を受ける(保持する=返還しない)権利やその金額を示すものではありません(B 13)。

d 支払を受ける強制可能な権利

支払を受ける強制可能な権利は,顧客から解約権を行使されたと仮定したときに(それを停止条件として発生する),その時点までに完了した履行に対する支払を請求し,又は保持する(返還しない)権利であり,現在の無条件の権利ではありません(B 10,BC 145)。

現在までに完了した履行に対する支払を受ける権利の有無及び強制可能性を評価するにあたって,企業は,契約条件を法令又は判例(当該契約条件を補足するか又は覆す可能性があります。)とともに考慮しなければなりません(第37項,B 12)。

 

☞企業は,「企業の履行が,企業が他に転用できる資産を創出せず,かつ,企業が現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能な権利を有している」と評価する場合は,一定の期間にわたり充足される履行義務と判定します。企業は,企業の履行によって創出される資産を別の用途に振り向けることに(a)契約上の制限又は(b)実務上の制約がある場合に,当該資産を他に転用できないと評価します。また,企業が現在までに完了した履行に対する強制可能な権利を有するためには,(a)企業が約束した履行を果たさなかったこと以外の理由で契約が顧客又は他の当事者により解約される場合に,(b)契約の存続期間全体を通じて,少なくとも(c)現在までに完了した履行について企業に補償する金額の(d)支払を受ける強制可能な権利を得ていなければなりません。

投稿者: 弁護士 片山 智裕

2017.10.05更新

連載「新しい収益認識基準で変わる契約書」

 

取引価格の変動

 

2017年10月5日初版 弁護士・公認会計士 片山智裕

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「取引価格の変動」 目次と概要

 

1.Step4-② 取引価格の変動

 

Step4「取引価格を契約における履行義務に配分する」では,企業は,契約開始時において,算定した取引価格を履行義務に配分しますが,その後に取引価格が変動したときは,変動した取引価格を契約開始時と同じ基礎により履行義務に配分し,充足した履行義務に配分した金額は,収益(又は収益の減額)として,直ちに(取引価格が変動した期間に)認識する必要があります(第88項)。

企業は,契約開始後の独立販売価格の変動を反映するために取引価格の再配分をしてはなりません(第88項)。

契約変更の結果として生じる取引価格の変動は,契約変更に関する本基準第18項~第21項に従って会計処理します。契約変更後に生じる取引価格の変動については,①取引価格の変動が契約変更前に約束された変動対価の金額に起因していて当該契約変更を本基準第21項(a)に従って会計処理している場合は,その範囲で,取引価格の変動を契約変更前の契約の中で識別された履行義務に配分し,②そうでない場合は,契約変更を本基準第20項に従って独立の契約として会計処理した場合を除き,取引価格の変動を変更後の契約の中の履行義務に配分する方法のいずれか適用可能な方法で取引価格の変動を配分します(第90項)。

 

2.取引価格の事後の変動

 

取引価格の変動の理由

不確定な事象の解決(不確実性の解消)や他の状況の変化などのさまざまな理由が,約束した財又はサービスと交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価の金額を変動させます(第87項)。

例えば,企業が契約開始時に見積った変動対価について,その後に不確実性が解消されるに従って,又は残った不確実性に関する新たな情報が利用可能となるに従って,権利を得ると見込んでいる金額が変化します(BC 224)。

 

取引価格の事後の変動の取り扱い

契約開始後に取引価格が変動した場合には,次のいずれかの取り扱いが考えられます(BC 225)。

① 当該変動を変動の発生時に純損益に認識する。

② 当該変動を履行義務に配分する。

このうち①の取り扱いは,財又はサービスの移転を忠実に描写しない収益認識のパターンとなるおそれがあります。また,取引価格の変動により直ちにかつ全部を収益に認識することは実務において濫用のおそれがあります。取引価格の変動を収益とは区分して利得又は損失として表示したとしても,契約について認識される収益の合計額が,企業が契約に基づいて権利を得る対価の金額と等しくなりませんので,結果として収益認識のパターンを維持することができません(BC 226)。

②の取り扱いは,取引価格の事後の変動を,契約開始時における配分の方法論と整合的な方法で配分するものであり,変動対価の見積りの変更が,当該変動対価が関連している履行義務に配分されることが確保されます(BC 286)。

そこで,本基準は,取引価格の変動を契約の中のすべての履行義務に配分することとし,既に充足されている履行義務に配分される取引価格は,直ちに収益として(又は収益の減額として)認識することとしています(BC 227)。

 

☞企業は,契約開始後に取引価格が変動したときは,変動した取引価格を履行義務に配分し,既に充足されている履行義務に配分される取引価格は,直ちに収益(又は収益の減額)として)認識します。

 

3.取引価格の変動の会計処理

 

契約開始時と同じ基礎による配分

企業は,契約開始後の取引価格のあらゆる変動を,契約開始時と同じ基礎により履行義務に配分しなければなりません(第88項)。

本基準は,財又はサービスの移転のパターンを忠実に描写するために,取引価格の変動を契約開始時における配分と同じ方法で配分することにより,取引価格の変動以外の要因によって契約開始時に設定した財又はサービスの移転のパターンに影響を与えないようにしています。

この原理は,取引価格の変動を除き,契約開始時における配分の方法を変更してはならないことを意味します。そこで,本基準は,以下の点を注意的に明らかにしています(BC 286)。

● 独立販売価格の変動を反映してはならない。

 企業は,契約開始後の独立販売価格の変動を反映するために取引価格の再配分をしてはなりません(第88項)。

● 変動対価の配分の方法を変更してはならない。

 企業は,変動対価の配分に関する第85項の要件に該当する場合にのみ,取引価格の変動の全体を,履行義務(又は第22項(b)に従って単一の履行義務の一部を構成する別個の財又はサービス)に配分しなければなりません(第89項)。

 

履行義務への配分と収益認識

企業は,取引価格の変動を配分する各履行義務が,未だ充足されていないものと,既に充足されているものとによって,次のとおり会計処理を行います。

● 履行義務が未だ充足されていないとき

 企業は,Step4「取引価格を契約における履行義務に配分する」において,取引価格の変動を当該履行義務に配分します。その後,Step5「企業が履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する」において,当該履行義務が充足された時に(又は充足されるにつれて),当該履行義務に配分した取引価格の金額を収益として認識します。

● 履行義務が既に充足されているとき

 企業は,Step4「取引価格を契約における履行義務に配分する」において,取引価格の変動を当該履行義務に配分し,直ちに(取引価格が変動した報告期間に)収益(又は収益の減額)として認識します(第88項)。

 

☞企業は,取引価格の変動を,契約開始時と同じ基礎により(契約開始時における配分の方法を変更せずに)履行義務に配分しなければなりません。そのため,企業は,契約開始後の独立販売価格の変動を反映したり,本基準第85項に従った変動対価の配分の方法を変更したりしてはなりません。

 

4.契約変更による取引価格の変動

 

本基準は,法律制度において成立した変更契約のうち会計処理に影響を及ぼすものとして,①契約の範囲が変更されるもの,②契約の価格が変更されるもの,③契約の範囲と価格が変更されるものを「契約変更」と呼んで,第18項~第21項にその会計処理を定めています。

契約変更のうち②契約の価格が変更されるもの,③契約の範囲と価格が変更されるものは,契約開始後に取引価格を変動させます。しかし,契約変更に伴う契約の価格の変更は,契約開始後の当事者間の独立の交渉から生じるのに対し,変動対価の見積りの変更は,契約開始時に識別され合意された変数の変化から生じることから,契約変更から生じる取引価格の変動と変動対価の見積りの変更は,異なる経済事象の結果であるといえます(BC 82)。

そこで,本基準は,契約変更の結果として生じる取引価格の変動は,Step1-④契約の変更のサブ・ステップにおいて,第18項~第21項に従って会計処理することとしています(第90項)。この契約変更の会計処理に加えて,Step4-②取引価格の変動のサブ・ステップで会計処理を行う必要はありません。

 

☞企業は,契約変更の結果として生じる取引価格の変動は,本基準第18項~第21項に従って契約変更の会計処理を行います。

 

5.契約変更後に生じる取引価格の変動

 

企業は,契約変更後に生じる取引価格の変動については,取引価格の変動に関する本基準第87項~第89項を適用して,次のうちどちらか適用可能な方法で取引価格の変動を配分しなければなりません(第90項)。

a 取引価格の変動が契約変更前に約束された変動対価の金額に起因していて,企業が当該契約変更を本基準第21項(a)に従って会計処理している場合において,その範囲で,取引価格の変動を契約変更前に契約の中で識別された履行義務に配分する方法(第90項(a))

企業が,顧客が変動対価を約束する契約を開始した後に契約変更を行い,本基準第21項(a)に従って既存の契約を解約して新契約を創出したかのように会計処理した後になって,契約変更前に約束された変動対価に関して取引価格が変動することがあります。

このような取引価格の変動は,契約変更前の契約の中の履行義務に配分するか,契約変更後の契約の中の履行義務に配分するかのいずれかが考えられますが,約束された変動対価と不確実性の解消が契約変更の影響を受けない場合には,取引価格の変更を当初の契約の中の履行義務に配分することが適切です(BC 83)。

b 企業が契約変更を本基準第20項に従って独立の契約として会計処理しなかった場合において,取引価格の変動を変更後の契約の中の履行義務(すなわち,契約変更直後に未充足又は部分的に未充足であった履行義務)に配分する方法(第90項(b))

aに該当しない(aが適用可能でない)取引価格の変動については,企業は,変更後の契約の中の履行義務に配分します。

企業が契約変更を本基準第20項に従って独立の契約として会計処理した場合には,既存の契約か,又は契約変更による新たな独立した契約のいずれかについて,取引価格の変動の会計処理(第87項~第89項)を行います。

 

☞企業は,①本基準第21項(a)に従って既存の契約を解約して新契約を創出したかのように会計処理した後,契約変更前に約束された変動対価の金額に起因して取引価格が変動した場合は,その範囲で,取引価格の変動を契約変更前に契約の中で識別された履行義務に配分しますが,②そうでない場合は,取引価格の変動を変更後の契約の中の履行義務に配分します。

 

 

投稿者: 弁護士 片山 智裕

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